あれこれ

2013/04/26チェルノブイリ事故27周年

2013/04/25
ロシア語サイトより引用 セヴァストーポリ市(クリミヤ)ニュース

4月26日、チェルノブイリ原子力発電所事故27周年記念式典が催される

4月26日、チェルノブイリ原子力発電所事故27周年記念式典が催される。悲劇的な日の前夜、ウクライナ国家非常事態局セヴァストーポリ支局の職員たちが、任務遂行のなかで死亡したセヴァストーポリ消防隊員たちの祈念碑に献花した。
 同支局処理部主席専門官ピョートル・ナザルク氏の談話:「事故処理班員たちの功績は、信じ難い超人的な努力により、しかも信じ難い短期間でこの石棺を作り上げ、そしてまさにそのことにより事態を収めることができたことです。この事故処理の過程は、最大級の危険を伴うものでした。これは誰しもが疑う余地のないことでした。捨て身で向かっていったのです。われわれの仲間の多くはもう既に亡くなっています。生き残ったものたちへも、当然なことながら、敬意を表さなければなりません。何故ならば、それは、どんな言葉をもってしても表しきれない功績であるからです」。
チェルノブイリ原子力発電所の事故は人類史上最大の科学技術事故となった。
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  1. 2013/04/23(火) 12:47:00|
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チェルノブイリと病気

http://glavred.info/archive/2011/04/22/134255-9.html

チェルノブイリ事故と病気の関係を知る資料として、ウクライナの雑誌から引用します。

「チェルノブイリ病」

                  タチヤーナ・カトリチェンコ 
        ウクライナ《グラヴレッド》誌より、2011年4月11日

チェルノブイリ原子力発電所の事故から25年を経て、放射線の人間の身体への影響に関する議論は今なお続く

ここに来て世界保健機関もチェルノブイリ事故結果分析研究所の創設にイニシャチブを発揮しようしている。キエフでのチェルノブイリ事故25周年会議の中で、世界保健機関国際ガン研究機構代表アウシュラ・ケシュミネン氏がこれについて言及した。彼の助言を受け、チェルノブイリ事故による被害者の健康への影響結果に関する追跡のメカニズムを、リスクグループごとの作業を進めるなかで立ち上げようと計画されている。評価は、寿命と、これらの人々が受けた照射放射線量の個々の修復も含まれることになるだろう。リスクグループには、事故処理班班員とその子供たちも含まれることになる。長期にわたるモニタリングの結果として、ガンやその他の病気が、チェルノブイリ事故と関連があるのか、あるいは、それらが他の影響によるものであるのかが解明される。

世界の専門家たちが、放射線がどのような悪影響をもたらしたかを観察する予定だという段階にとどまっているなかで、わがウクライナの学者たちは、チェルノブイリ事故の被害者たちの健康は、年ごとに悪化していると、声を一にして話している。これは30㎞ゾーンの住民たちにとどまらず、放射線ヨウ素同位元素(おもにI-131)が降下したウクライナ北部の州(チェルニゴフスク州、キエフ州、ジトミルスク州、ロヴネン州、チェルカスク州)のより多くの被害者たちにも言えることである。

放射線照射の結果
「第一に言えることは、甲状腺ガンが子供だけでなく、大人にも、特に30㎞圏内で働いていた大人たちに増加している。25年間で発病した子供たちは4千人を超えた。」こう語るのは、ウクライナ医学アカデミー放射線医学科学センターのヴラジーミル・ベベシコ所長だ。まさに上記の地域において、この病気件数の60パーセントが報告されている。
ウクライナ国立医学アカデミー会員であり、ウクライナ国立医学アカデミーB.コミサレンコ記念内分泌新陳代謝研究所ニコライ・トゥロンコ所長によれば、原子炉爆発後大気中に放出された放射性同位元素の80%以上が放射性ヨウ素の同位元素を形成し、これが人体の甲状腺細胞にのみ選択的に吸収されている。この器官こそが放射線照射の最も無防備な標的となり、特に子供たちや未成年者がその影響を受けることとなったという。(子供の甲状腺は照射に対し極めて強い感受性がある。)

1986年以来、気管支肺疾患の増加も医療従事者たちが認めるところである。1988年から2003年までの期間に、ウクライナ医学アカデミー放射線医学研究センター診療所では、チェルノブイリ原発事故処理に関わり、照射線量5−85сГ(sG)を浴び、慢性気管支炎や気管支ぜんそくを患っている男性2千5百人以上の総合的肺臓疾患調査が行われた。彼らのうち80%以上が、1986年の4月〜10月に事故処理に参加していた。慢性的一般的肺疾患の基本的形態のなかで、医者の診断で多いのは、閉塞気管支炎(調査対象者の73.4%)、気管支ぜんそく(同11.4%)、慢性的閉塞気管支炎(同14.8%)である。

 同様に増えているのが白血病である。「特に、ウクライナ国内での慢性的白血球白血病の罹患率の増加はチェルノブイリの影響と考えられる。 この病気の原因は、長い間、放射線とは関係づけられては来なかった。」と、ヴラジーミル・ベベシュコ所長は言う。

 さらに、医師たちが注目している病態に、免疫システム障害がある。
 「グリンピース」が行った最近の調査によれば、チェルノブイリから300㎞圏外であっても牛乳や野菜の汚染は、許容水準を数倍も超えていたという。それ故に専門家たちは、放射性核種に汚染された食物は、外部被曝のみならず内部被曝をもたらす故に人体に危険である、と警告している。

 ウクライナ医学アカデミー放射線医学科学センター学術研究調整・計画・分析部長アナトーリー・チュマック教授は次のように語っている。「汚染地域の食物体系が、今なお危険な状態にあることは事実です。例えば、ローヴェンスク(ローヴノ)州では、セシウムが土壌へと高い水準で移行している、と言わなければなりません。危険な物質が植物に付着し、それから動物の乳に、そして乳とともに人体に取り入れられているのです。もし、子供の健康を考えて,例えばクリミアなどへ連れ出してみるとすると、そこで食事に安全な食品を取り入れ、ビタミンを補強することによって、顔色や免疫的指標が変化していくことに気づくでしょう。それと同時に指摘しておきたいことですが、住民の中には、免疫システムが低下した場合は、あらゆる方法によってそれを上げる必要があると考えている人たちがいるということです。しかし、その考えは誤りです。免疫活性剤、免疫賦活剤の使用はとても危険なことなのです。一体、免疫を上げる必要があるのかどうか、どのような方法ですべきなのかということを最初に判断しなければなりません。もし、相応の効果的治療が病気の子供にずっと施されていれば、健康が回復していく過程で、免疫学的指標も改善していくことでしょう。ところが、もし、免疫システムへの負担が過重の状態で、常に闘争状態であるような時に免疫促進剤を投与したりすれば、害となる可能性があります。往々にして白血病を招いてしまうこともあるのです。」

ウクライナ医学アカデミー放射線医療科学センターウラジーミル・ベベシコ所長は、放射線の影響のもう一つの結果に言及しない訳にはいかない、とも語る。それは自殺指向とうつ病だという。

子供の問題
チェルノブイリ事故が起こる以前にウクライナでは、子供千人に対し500〜600の罹病というものがあったとすると、今日ではその数は二倍になっている。すなわち、一人の子供が一つの病気、あるいは一気に二、三の病気を持っている可能性がある。
放射線小児科学および先天性遺伝病理学部部長エウゲーニヤ・ステパーノワ女史も「原子力エネルギー、原子力産業というものが存在する限り、人々と第一番目に子供たちへの放射線の影響の結果評価というものは、常に緊切な問題であり続ける」と確信している。

1992年から今日に至る子供の各種病気の罹病率指標を比較してみると、例えば、消化器の病気が5倍、骨・筋肉系の病気が5.5倍、心臓・血管系の病気が3.9倍、腎臓病は3.6倍、呼吸器は1.5倍、神経系は1.2倍に増加している。精神異常は4倍、先天性異常は1.6倍多く認められる。

1992年〜2010年における子供の病気別罹病率増加指数

      消化器の病気           500%
      骨・筋肉系の病気          550%
   心臓血管系病気          390%
      腎臓病              360%
   呼吸器系病気           150%
      神経系の病気           120%
      精神異常             400%
      先天性異常            160%
      先天性異常数           160%
      
 上記のような子供の健康悪化に、何が関係しているのか。エウゲーニヤ・ステパーノワ女史は次のように考察している。「忘れてはならないのは、チェルノブイリ事故に続いて、超大国ソ連邦の崩壊もあったということです。非常に厳しい経済危機が襲い、チェルノブイリ事故の結果にさらにその影響も積み重なり重層的なものになったのです。放射線の影響や、疎開の時に子供を持つ家族が受けたストレス、困難な経済状況といった複雑な問題の複合、その全てが一緒になって子供たちのこのような急激な健康悪化につながったのです。とはいえ、放射線そのものの要因による影響を完全に無視する訳にはいきません。そのあまりに明らかな例として、子供の甲状腺ガンの増加があります。」

1986年までは、子供、未成年者のこの病気は、稀なものであった。
さらに専門家たちが確認していることは、汚染地域に住み続けている子供たちは、今に至るまで放射性核種に汚染された食品を食事で摂取し続けているということだ。「消化器官もこれらの放射性核種が入り込む入り口となります。放射性核種は、直接消化器官の粘膜に影響を及ぼしますし、またそこから吸収され、全ての器官、組織にほぼ一様に広がっていき、それらの機能を破壊していくのです。諸器官、システムのなかで最も放射性物質に弱いのは、免疫システムです。放射性核種は免疫システムに作用を及ぼし、それを抑圧していきます。そのような状態にある時には、非常に簡単にいろいろな病気に罹ってしまいます。その最も顕著な例は、まず病気に罹りやすい子供の大きなグループが形成され、次にその子供たちが慢性気管支肺炎のグループとなり、大人になっても引き継がれていくのです。」

 複雑で、議論を呼んでいる問題は、先天性異常についてである。ウクライナ保健省統計資料によれば、チェルノブイリ事故後、先天性異常の数が1.6倍に増えている。しかし、特に注意を払う必要があるのは、1986〜1987年にチェルノブイリ発電所に勤務していた事故処理班員の子供たちである。この子供たちに限って見れば、先天性異常の数はより鮮明となる。そのような子供たちの多くが1987年と1988年の生まれである。つまり、父親が電離性放射線に曝された翌年ということになる。事故から時間が経過するに従って、1998、1999年頃からはもう、事故処理班のこのカテゴリーでの先天性異常の数は減少した。しかし、チェルノブイリ事故の処理班員たちにおいて先天性異常が増加したというこの事実は、確かに存在する。

妊娠中の女性たちについて言えることもある。小児科、産科、婦人科大学の医療従事者たちはチェルノブイリ原子力発電所の事故の後、産婦およびその子供たちを観察してきた。時を経て結論づけられたことは、おそらく何よりもまず放射線汚染によって影響を受けたのは女性の生殖器であろうということだ。お産の数が40%減少し(1986年以前の統計と比較して)、生殖器の炎症の増加のせいで不妊が増えた。妊娠時の合併症の数も、放射線核種の影響を受けていない女性と比較して著しく多い。ただ、これらは発電所の事故にだけ原因があるとは言えず、環境問題や生活の社会経済的条件等の影響もあろう。

 日本の医療関係者の証言によれば、広島、長崎の原爆投下から40年後に悪性腫瘍罹病のピークが認められたということだ。しかし、日本におけるこの悲劇とチェルノブイリを比較することはできない。広島、長崎では、一度の照射であったが、チェルノブイリの悲劇は、少量づつ持続的で長期にわたる照射であり、それは人間の器官に恒常的に作用しているのだ。それゆえ、チェルノブイリ事故の結果について語るには、まだ時期尚早である。この事故の結果が今から15年後にどうなるかを予測することさえ難しいのだから。
                     
  1. 2013/04/22(月) 15:18:02|
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