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2021/07/22 エリザヴェータ・トゥクタムィシェワ 「私の選手生活は、オリンピック無しでも、十分価値のあるものになるでしょう」

https://www.sportsdaily.ru/articles/elizaveta-tuktamysheva-moya-karera-budet-polnotsennoy-i-bez-olimpiady?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+sportsdaily+%28%D0%93%D0%B0%D0%B7%D0%B5%D1%82%D0%B0+%C2%AB%D0%A1%D0%BF%D0%BE%D1%80%D1%82+%D0%B4%D0%B5%D0%BD%D1%8C+%D0%B7%D0%B0+%D0%B4%D0%BD%D0%B5%D0%BC%C2%BB%29

2021/07/22 エリザヴェータ・トゥクタムィシェワ 「私の選手生活は、オリンピック無しでも、十分価値のあるものになるでしょう」

(アレクサンドル・カヴォーキン)
エリザヴェータ・トゥクタムィシェワの人生には、まだ一度のオリンピックも無かった。皮肉なことだが。24歳までに、彼女はオリンピック以外の全てのタイトルを収集したが、オリンピックには出場したことが無い。北京へは突破するかもしれない ― 2021年世界選手権銀メダリストにとっては、通常の目標だ。

リーザとの会話は、より楽しい話題から始まった。それに続いて生活について、現役引退後のこと、ロシアのオリンピック枠を増やすことについて、ホッケーチームSKAのスタジアム《SKAアリーナ》でのパフォーマンスについて。

―サンクトペテルブルクの最も有名な人トップ50にあなたが入ったことが、一か月前に発表されました。このような認定をあなたは嬉しいですか?

「このリストに私が入ったことは、もちろん、嬉しいです。赤い犬の置物が贈呈されました。屋外の新鮮な空気の中でのとても素敵な催しでした」。

―ペテルブルクの通りで人々はあなたに気付きますか? 誰にも呼び止められずに、ネフスキー大通りを心穏やかに通ることが出来ますか?

「はい、出来ます。濃い化粧もスケート靴も無しの私を分かる人は、それ程いません。氷の上の私は別人に見えると、皆が言っています」。

―コロナの中、今ファンたちと接触する危険は無いのですか?

「人々と接触するのは少し怖いですから、出来るだけ最小限に抑えています」。

―現役引退後は、ペテルブルクに残るおつもりですか?

「ペテルブルクに残る予定ですが、でも当然、気に入った仕事がある場所を検討するでしょう。世界中のどこでも。いろいろな国に住んで、メンタリティーの違いを理解したいです」。

―引退後はフィギュアスケート界の中にだけいるつもりですか、それともショービジネス?

「私は、新しいオファーに対してオープンでいます。フィギュアスケート以外の別の活動を試すのも面白いでしょう。ショービジネスではないかもしれませんが、自分の人生で創造的な別の何かを見出すかもしれません」。

―歌を始めるとか?

「歌は絶対に無いですね。私の声では(笑)。見てみましょう、どんなオファーが来るか。断るつもりはありません。チャンスを見逃すこと無く、自分の人生を生きたいのです」。

―ではフィギュアスケートの話題に移りましょう。あなたとアレクセイ・ミーシンとの同盟は、もうかなりの年月になりますね。このような長命の秘訣は何ですか? 今、フィギュアスケーターがコーチを変えるのは珍しいことではありません:出て行ったり、戻ったり。

「私とコーチは、性格が合うのだと思います。私たちは、お互いに対して非常に強い敬意を持っていますし、このように長い同盟は、私たちの協力を強固にする一方です。それはもう、アスリートとコーチの関係以上のものです。アレクセイ・ニコラエヴィチは私の師なのです。私たちが出会うことが出来た運命に、私は限りなく感謝しています。離れようと思ったことはただの一度もありません。アレクセイ・ニコラエヴィチは、常に時代と共に進み、物事に革新的にアプローチしようとしています」。

―来たるシーズンはオリンピックシーズンです。あなたの選手生活にはまだ冬季オリンピック出場がありませんでした。行けなくてより悔しい思いをしたのは、ソチとピョンチャンのどちらですか?

「ソチです。その前のシーズンで私はロシア選手権で優勝し、オリンピック出場候補者の一人でした。ピョンチャンオリンピックを逃したことは、落ち着いて受け入れました。既に経験がありましたから」。

―なぜソチオリンピックに出場出来なかったのか、その後分析しましたか? 選抜がかかったロシア選手権では10位にとどまりましたが、そこで何があったのでしょうか?

「成長期が始まっていました。それに加えて、多分、心理的に耐えられなかったのでしょう」。

―北京オリンピックに出場するために、あなたは何をする必要がありますか?

「自分の理想的コンディションでいることが必要です。それに自分の最大限を絞り出すことも必要です。シーズン当初から既に良いコンディションでなければなりません」。

―ロシア女子のオリンピック枠が全部で3つしかないことが残念ではありませんか? ロシア代表チームの実力を考えれば、4人を連れて行ってもおかしくありません。

「それでは、他の国々の女子アスリートの表彰台のチャンスが少なくなり、世界フィギュアスケートへの関心が薄れてしまうかもしれません」。

―もし、あなたが北京オリンピックに出場出来なければ、2026年オリンピックを目指しますか?

「それを語るのは時期尚早です。流れに任せます(笑)」。

―あなたはオリンピック以外の全てのタイトルを獲りました。もし、結果的にオリンピック出場が叶わなかった場合、ご自分のキャリアを十分に価値のあるものと考えるでしょうか?

「はい。私のキャリアは非常に満ち足りたものです。私にとって常に重要なのは、勝利だけではなく、ストーリーなのです。自分の選手生活が終了した後に、人々の心に何らかの痕跡を残せるような」。

―あなたやアリーナ・ザギートワ、エヴゲーニヤ・メドヴェージェワの引退の後、ロシアにおける女子スケートの人気は低下すると思いますか?

「彼女たちは、まだ引退を発表していません。それを語るのは時期尚早です。ロシアには非常に素晴らしい若い世代が育っています。女子スケート人気は、衰えないと思います。話題になる人がもっと出て来るでしょう」。

―ザギートワは、ホッケーチームのSKA対CSKAの試合の前に《ガスプロムアリーナ》で滑りました。あなたは、ペテルブルクに今建設中の《SKAアリーナ》で滑りたいのでは? あのアリーナは世界最大のホッケースタジアムになり、21500人収容出来るのですから。

「もし私が招待されれば、喜んでそこに出演させていただきます。大きな会場に出て行く時には、より沢山の感情を得られます。会場全体のエネルギーから鮮明な感覚を体験します。血中のアドレナリンが増え、もし正しい気持ちで出て行けば、山をも動かすことが出来るのです。私たちのスポーツは感情のスポーツ種目で、観客が常にものを言うのです」。

―あなたは《ユビレイヌィー》で練習していますが、あそこには独特のオーラがあると言われています。《SKAアリーナ》にもオーラが現れるようにするには、どうしたら良いですか?

「良いオーラは、時間と共に作られるものです。ペテルブルク住民が、新しいアリーナに慣れなければなりません」。

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  1. 2021/07/28(水) 17:08:53|
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2021/07/20 日本在住のロシアの学者 「ザギートワは、あれ程若い年齢で、どうしてあんなに女性的になれるのだろうと、日本人は驚いている」

https://www.sports.ru/tribuna/blogs/russiateam/2943331.html

2021/07/20 ロシアの学者の目で見た日本のパラドクス 「ロシアでは不平等が感じられる:《メルセデス》に乗る若者がいる一方で、駅にはホームレスがいるから。ここ日本ではそういうことは無い」

====一部抜粋=====

われわれロシア人にとって日本は、何か遠くの、珍しいものだ。かの地の人々は、寿司を食べ、柔道や相撲を愛し、われわれは彼らと千島列島の奪い合いをしていて、1904~1905年の露日戦争を学校の歴史で覚え、そして、「ゲイシャ」、「カミカゼ」、「サムライ」、「ブシドー(武士道)」、「ハラキリ」のような一連のことばを知っている。

2020年オリンピックを前に、Sports.ru編集者パーヴェル・コパチョーフは、現在仙台に住んで働いている、日本語と日本文化に大変造詣が深いアレクサンドル・ラエフスキーと連絡を取った。

彼はモスクワ大学アジア・アフリカ諸国学部を卒業し、モスクワ大学心理学部で教鞭をとり、東北大学で研究に従事している。彼と一緒に神話を払しょくし、日本人の生活と価値観を理解しようと試みる。

「私は東京に一年余り住んでいたが、実は東京には日本の独自性は非常に少ない。東京はインターナショナルな大都市だ。この意味では東京からほぼ一時間で行ける鎌倉の方が面白い。そこには古い歴史のある神社仏閣があり、巨大な仏像(大仏の銅像 ― 日本で二番目に大きい)が座していて、太平洋の匂いを嗅ぐことが出来る。あるいは日光だ ― そこには参拝者たちが集まり、華厳の滝を含む素晴らしい山々の景色が眺められる。

しかし、東京にもユニークな場所がある ― 皇居、上野公園、新宿御苑、不忍池、それに多くの古いお寺やリョカン(伝統的日本スタイルのホテル)がある浅草エリアだ。
・・・・
―ロシア人は宇宙開発やバレエを誇りに思っていますが、日本人は何を誇りに思っていますか?

「日本人はそのようなカテゴリーでものを考えることはそもそも無いと感じる。説明してみよう。例えば、日本人は私にしょっちゅう質問する:『アレクサンドル、あなたは日本に長く住んでいます。ロシアが恋しくないですか?』。私は彼らに答える:『恋しいですけど、日本の全てが気に入っていますから』。すると彼らは、心から驚く:『本当ですか? あなたは日本が好きなのですか? それは良かった!』。

あるいは、『あなたは生の魚が食べられますか? 美味しいですか? うわー、そりゃーいい。ロシアには刺身はありませんからね、日本にはありますが』。彼らにとってこれは誇るべきことではなく、驚くべきことなのだ。自分たちは変な国ではなく、素敵な国なのだという確認を聞くことが、彼らには非常に重要なのだ。

何故そうなのか? 日本人たちは、常に自分たちを疑っているからだ。長い間彼らは地理的に孤立して生きて来た ― 250年間は政治的に孤立して(鎖国)、だから世界の中での自分の位置を理解していなかった。日本人たちは、われわれの考えを通して自分を認識しようとするのだ。

多くの国々の人たちは国民としての誇りを持っているが、日本人たちは自分たちのことをもっと理解しようと努めている。自分たちは一体何者なのだと知ろうとしている。だから、彼らが自分たちの優位性の確認を得る時、喜ぶのだ:やっぱり自分たちは良い国なのだ、やっぱり自分たちは好かれているのだと。これはある程度自己肯定だ。

もしかしたら、私は完全に正しいという訳ではなく、彼らは技術に誇りを持っているのかもしれない。私は研究室で実験を行っていて、われわれはその一つで電磁気共鳴装置を使ったことがあった。この装置はポルトガル製で、しょうちゅう故障した。先日教授がこう言った:『ポルトガルは良い国だが、技術面では日本人により信頼があるね』。
・・・・
―東京の夏は、耐えがたい暑さと豪雨のシーズンだと言われています。多くの人たちが、オリンピックを夏に行う必要があるのかどうかと疑ってさえいました。特に1964年の東京オリンピックでは秋に競技が行われたのですから。

「確かに2~4週間の梅雨がある。そして、雨が上がると7~8月は異常な暑さだ。これは難儀だ ― 千葉の海岸で競技が行われるサーファーたちを除いて、アスリートたちが気の毒だ。千葉の海岸は素晴らしいから、サーファーたちが羨ましい。

湿度が高い ― 外に1分いると、もう汗でびしょびしょになり、ベタベタのお米にように粘つくのだ。一日中シャワーを浴びたいとずっと思わされるのだ。至る所にエアコンがあるのは分かっているが、外は不快だ」。
・・・・
―日本人はロシア人をどう思っていますか、ヨーロッパ人だと思っていますか、それとも隣人だと思っていますか?

「どちらでもない。彼らはわれわれをヨーロッパ人だとは認識していない。何故なら、われわれも自分たちをヨーロッパ人だとは思っていないからだ。良き隣人? 日本人たちはそのようなカテゴリーでも考えていない。

彼らにとってロシアは ― 北の寒い国で、そこの人々は耳当ての付いた毛皮の帽子をかぶり、ボルシチを煮て作り、誰もがプーチンを愛し、さらには美しいフィギュアスケーター、ザギートワがいて、彼女は秋田犬を飼っている。日本人たちはわれわれのことをステレオタイプ(固定的、画一的に)で考えている。ちょうどわれわれが彼らのことをステレオタイプで考えているように。

嫌悪や、千島列島を返してくれといったタイプのもの(千島列島に関しては基本的に政治家だけが話している)は無いが、ロシアは何ていい国だろうという話も、私は耳にしたことは無い。

彼らはわれわれを恐れている ― 主としてこれは知らないためだ。情報が無い時、特別な関心も無いものだ、どんなにそれが残念であろうと。文化の宝庫であるイタリアやフランスに対する関心は、非常に大きなものがある。しかし、ロシアについては、日本人たちはほとんど何も知らない。あるのは、《ロシアおそろしや》という韻を踏んだことばだ。

しかし、考えてほしいのは、日本でもプロパガンダが機能しているということだ:地元のTVで放映されているロシアに関するニュースを見れば、私だってそのようなロシアは好きになれないだろう。例えば、深い雪の中に取り残された貧しい村々。もしそうなら、そこに楽しい会話が出来そうな、親切で思いやりのある人々がいるだろうという希望が失せるだろう。おそらく、そこにいる誰もが陰気で、ほとんど笑いもせずに、意地悪な人たちなのだろうと。

偏見を打ち破るのは、長い時間がかかる。そして私が日本でやっていることは、同僚たちに説明することだ:全てはあなたが考えている程恐ろしいものでも、危険なものでもないのだと。ロシアは大きな、面白い国で、そこには問題が山ほどあるが、テレビであなた方が見ているような、そんな国ではないのだと」。

―あなたは、日本人たちはザギートワが大好きだと言いましたね。そのような愛はどこから来るのですか?

「日本人たちは、彼女のことも、ロシアのフィギュアスケートも、とても好きだ。フィギュアスケートは、バレエ同様、ロシアのことが見て良く分かるものだ。それに、ザギートワはとても美しく、東洋的だ。あれ程若い年齢で、どうしてあんなに女性的になれるのだろうと彼らは驚いているのだ。日本人女性は、15~17歳の時、子供のように見えるけれども、アリーナは、天上界の女性のように美しい。彼らは本当にそう思っている」。
・・・

  1. 2021/07/23(金) 00:14:38|
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2021/07/14 エヴゲーニヤ・メドヴェージェワは、ロシアオリンピック委員会チームをリモートで応援する

https://olympic.ru/news/tokyo-2020/evgeniya-medvedeva-podderzhit-komandu-okr-distantsionno/

2021/07/14 エヴゲーニヤ・メドヴェージェワは、ロシアオリンピック委員会チームをリモートで応援する


東京におけるロシアオリンピック委員会チーム(訳注:ROC。ドーピング問題による処分のためロシアチームと名乗れない)アンバサダーであるエヴゲーニヤ・メドヴェージェワは日本に行かず、ロシアメディアとの協力も含め、リモートでわれわれのアスリートたちを応援する。

東京での極めて困難な感染状況と、チームとの個人的交流を事実上許さないコロナ対策プロトコール(「プレーブック」)の大量の行動制限を踏まえて、オリンピック代表団指導部と協議した結果、合議制でこの決定がなされた。アンバサダーの地位のままエヴゲーニヤは、自分のミッションを遂行し、メディアリソースの助けを借りてオリンピアンたちを応援する。

エヴゲーニヤ・メドヴェージェワ:

「この決定は難しいものでした。東京で私たちのチームの傍に居られるような状況になることを、最後まで心から願っていました。選手たちをサポートすることを私がどんなに強く願っていたか、日本に対し私がどんなに胸躍らせているかは皆様がご存じの筈ですが、導入された制限は、日本行きを無意味なものにしています。

オリンピックでの私の役割は、アスリートたちを個人的にサポートし、オリンピック村での式典に出席し、オリンピアンの仲間たちと交流することです。しかし、今は、私たち一人一人が健康に気を配り、オリンピックでアスリートたちが誰とであろうと接触を最小限に抑えることが最大の責任となっています。

進行中のパンデミックによる全般的懸念を理解し、私たちはこのような決断を致しました。私はロシア選手を全力で応援しますし、日本には事態にもかかわらずオリンピックの成功を願っています」。


スタニスラフ・ポズドニャコフ(訳注:ロシアオリンピック委員会会長、元フェンシング選手):

「残念ながら、東京オリンピックでは補足的な式典を行う可能性も、アスリートたちと会うことも、最小限に抑えられている。オリンピック参加者の健康が最優先事項で、安全のプロトコールは大量の制限を課している。ジェーニャが、メディアリソースでアスリートたちをサポートしながら、ロシアオリンピック委員会チームアンバサダーの役割を果たすことを信じている。東京オリンピックの後は、世界中で知られているこの有名な女子アスリートであるメドヴェージェワとの協力関係の継続について話し合うつもりだ」。

  1. 2021/07/18(日) 23:58:04|
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2021/07/01 エレーナ・ヴァイツェホフスカヤ 「トゥトベリーゼグループの女子選手たちの技術的コンテンツは、来るべきシーズンにおいてほぼ同様のものだ」

https://russian.rt.com/sport/article/880330-gran-pri-raspisanie

2021/07/01 羽生がソチに、トゥクタムィシェワとワリーエワの一騎打ち、ロシアペア同士の戦い:新シーズンのグランプリ日程の驚きは何? ~その①~

====一部抜粋====

(エレーナ・ヴァイツェホフスカヤ)

国際スケート連盟は、新しいオリンピックシーズンの公式的出発点となる、グランプリ大会の出場者名簿を発表した。今回のシリーズは、過去のシリーズと違って、最終戦となるロシア大会が、モスクワではなくソチで開催され、そこには現代の最もカリスマ的シングルスケーターにして、二度のオリンピックチャンピオン羽生結弦が出場する。各大会の出場選手が決まった後の主要な見どころについて ― Russia Todayの記事。

四年に一度、グランプリシリーズの重要性は著しく低下する:完全に自給自足的商業的試合から、いわばリハーサル的性格を帯びた一連の試合に変容する ―オリンピックが近いことで、ここでの優先目標が大きく変わるのだ。シーズンの重要な試合であるオリンピックでメダル獲得を狙っている選手たちにとっては、特にこれが切実なものとなる。

一方でグランプリファイナルでの成功的パフォーマンスは、その次の成功の何の保証にもならないが、他方で、良い選手たちの中で(ファイナルに選出され)3回続けてパフォーマンスをすることは、リーダーたちにとって、作品の振付・演出そのものや技術的内容など重要なことも含めて自分の準備を確認する素晴らしい機会にもなる。

前回の世界選手権でのロシアの三つの金メダルは、(ロシアの)ファンたちの楽観主義を醸成する素晴らしい根拠となったが、しかし多くの疑問も残した。例えば:中国の元世界チャンピオンペア、スイ・ウェンジン/ハン・ツォン組が完全に恢復するための時間がもう少しあったなら、ペアスケートの結果はどうなっていただろうか?

ストックホルムで中国のペアは、アナスタシーヤ・ミーシナ/アレクサンドル・ガリャーモフ組に敗れ、アレクサンドラ・ボイコワ/ドミートリー・コズロフスキー組に勝って、二位になったが、現地の記者会見で元世界チャンピオンペアは、本格的に練習したのは試合前の8週間だけだったと打ち明けたのだ。

それ以降、オリンピックの潜在的力のバランスの問題は、より切実なものとなった。もしこの中国ペアと彼らのいつもの振付師ローリー・ニコルの健康が害されなければ、このペアは例のごときプログラム ― 傑作を持って、そればかりか、恐らく最高難度のペアエレメンツを携えてオリンピックシーズンに入るだろうことは、かなりの確信を持って予想出来る。このことは、とりもなおさず、ロシアのペアにとって最も危険なライバルになることを意味する。

対立の駆け引きは、結局最後まで続くだろう:グランプリ大会でのペアの出場表によれば、スイ・ハン組は、ストックホルムに出場したロシアペアのうちの一組とも直接対決をしないように組まれている。その上二つの出場大会(カナダと中国)で、中国ペアは優勝候補であり、最大限のポイントを獲得してファイナルに選出されることはほぼ確実だ。その一方でロシアペアではお互いのポイント奪い合いが始まることが必至だ。

ロシア人の中で一体どの組がオリンピックシーズンにより成功するだろうか ― 世界チャンピオン、ミーシナ/ガリャーモフ組か、銅メダリストのボイコワ/コズロフスキー組か、あるいはダーリヤ・パヴリュチェンコ/デニス・ホディキン組がダークホースになるのか、あるいはまた、二度のヨーロッパチャンピオン、エヴゲーニヤ・タラーソワ/ウラジーミル・モローゾフ組か ― 今、この問題は二次的なものだ。重要なことは別にある:ロシア国内の競争がオリンピック前の選抜で激しくなればなる程、オリンピックでの対決もロシア有利に展開する可能性が高くなるということだ。したがって、グランプリシリーズは、何より国内勢同士の戦いが面白い。

同様の構図は、女子シングルスケートでも見られる。そこでは、ロシア代表メンバー候補者たちのそれぞれに、グランプリシリーズにおける課題がある。エリザヴェータ・トゥクタムィシェワは、バンクーバーとソチで、カミーラ・ワリーエワと二回対戦するが、ワリーエワの独自のコーチたちが、彼女をオリンピック女王にすべく準備をして既に二シーズン目となるのだ。

アレクサンドラ・トルーソワとアリョーナ・コストルナーヤは、グランプリ大会でお互い同士が対戦することはないが、一人のコーチから他のコーチへと移ったり、戻ったりした昨年のあがきが、少なくともある程度は意味があったのだと、観客やジャッジたちを納得させなければならない。

一方、世界女王アンナ・シェルバコーワは、ライバルの面では最も優先的な、中国大会とフランス大会を手に入れたが、やはり多くの証明すべきことがある。例えば、自分の特色での強さを。

ロシアの女子シングルスケーターたちと対比出来る外国の女子選手を名指しすることは単純な理由から意味がない:プログラムをミスなく実行すれば、エテリ・トゥトベリーゼの生徒達には、外部からの競争はきっと無いだろうから。

彼女たちにとっては別のことが落とし穴になるかもしれない:完成の域まで仕上げられたチャンピオン的技術は、以前から世界に良く知られている。既に今、高い確率で予想出来ることは、《フルスターリヌィー》のアスリートたちの技術的コンテンツは来るべきシーズンにおいてほぼ皆同様ということだ。このことは、最も力強く感じられるプログラムを持つフィギュアスケーターがある程度有利になるということを意味する。しかも、グループ内で振付師として働いているのは、事実上一人の人間であり、アスリートたちの誰一人に対してもアイディア不足にさせることなく、全員のために質を下げずに最大限に仕上げるという課題は、超難題となることだろう。

グランプリシリーズにおけるアイスダンスの基本的見どころは、非常に明白だ。昨年の世界選手権を欠場するという四度の世界チャンピオン、ガブリエラ・パパダキス/ギヨーム・シゼロン組の決断は、金メダルがヴィクトーリヤ・シニーツィナ/ニキータ・カツァラーポフ組の手に渡るという事態を招いたが、それは基本的にフランス人たちである彼らに起こり得た最悪のことだ。

その上で、今パパダキス/シゼロン組は、グランプリシリーズが、取り返しがつかない程危険である可能性がある、世界でほぼ唯一のフィギュアスケーターだ:彼らは現世界チャンピオンとはグランプリ大会で顔を合わせない、つまり、シニーツィナ/カツァラーポフ組同様、彼らはリーダーとしてファイナルに進むだろう。しかし、もしそこでヴィクトーリヤ/ニキータ組に負けるようなら、彼らはもうオリンピックには行かない可能性がある。アイスダンスはこの点でステレオタイプが余りにも強い:一度逃した(特に直接対決で負けた場合)元のポジションに復帰するのは、極めて稀なのだ。

戦略的に言えば、パパダキス/シゼロン組は今、ライバルたちとのいかなる競技も回避するのが良いだろう。そうしなかったら北京オリンピックでは、オリンピック開始一ヶ月前のヨーロッパ選手権で敗れたことで精神的に自分のオリンピックに敗北していたエヴゲーニヤ・メドヴェージェワのケースが繰り返される可能性が十分にある。

  1. 2021/07/11(日) 22:41:50|
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2021/07/01 羽生がソチに、トゥクタムィシェワとワリーエワの一騎打ち、ロシアペア同士の戦い:新シーズンのグランプリ日程の驚きは何? ~その②~

https://russian.rt.com/sport/article/880330-gran-pri-raspisanie

2021/07/01 羽生がソチに、トゥクタムィシェワとワリーエワの一騎打ち、ロシアペア同士の戦い:新シーズンのグランプリ日程の驚きは何? ~その②~

====一部抜粋====

(エレーナ・ヴァイツェホフスカヤ)
グランプリシリーズの男子競技は、二度のオリンピックチャンピオン羽生結弦にとって最後のグランプリ大会となる可能性が高く、これが世界的フラストレーションの現実的理由となっている。羽生のフィギュアスケートからの引退により、この競技種目の主要な日本のスポンサーたちが撤退することは、十分にあり得る。スポンサーがいるということは今、伝説的日本人羽生が試合日程を無視せずに、自分の二戦目となるソチでの大会を欠場しないことの、一種の保証になっている。

この四年間で羽生が、三度の世界チャンピオン、ネイサン・チェンに喫した敗北の数は、既に二桁になっており(訳注:この記者の数え方は、ショート、フリーを別々に一戦と数えており、国別対抗戦などの対戦も含めて今までの全ての各プログラムでの勝敗を指していると思われます。そのような数え方だと2017ロステレ、四大陸。2018オリンピック。2019Gファイナル、World。2021World、国別と7回14戦で10敗ということなのでしょう。ロシア的計算です)、この傾向は、強まるばかりかもしれないが、しかし絶対的大多数のシングルスケーターにとって、《羽生に勝て》というオプションは、《チェンに勝て》と同じように、依然として達成不可能なものとなっている。

グランプリシリーズは、チェンの準備のためには理想的な形でサインインされている:彼は最初の二大会に出場し、その後は一ヶ月半、飛行機での移動も時差適応の苦労も無しに、ファイナルに向けてばかりでなく、勝利をもくろむオリンピックそのものに向けて本格的トレーニングを続けることが出来るのだ。

ロシア選手について語るとすれば、地球上で最強のシングルスケーターに挑戦するチャンスが、アルトゥール・ダニエリャン、ダニイル・サムソーノフ、アレクサンドル・サマーリンに(三人ともラスベガスの大会でチェンと対戦する)あり、同様にマカール・イグナートフ、エヴゲーニー・セメネンコにはソチでチャンスがある。それは、まさにどんなお金でも手に入れられない貴重な直接経験だ。

この面ではサムソーノフ、サマーリン、イグナートフは二重にラッキーだ:東京の大会で彼らは、男子氷上の第二のレジェンド羽生とも対戦出来る。一方ソチでは、セメネンコとミハイル・コリャダーがこの日本人と同じ氷に登場する。

コリャダーはオリンピックシーズンに、前回の世界選手権でのように、ロシアで一番手になれるかどうか、本当にメダル争いに参加出来るのかどうか、それにはまだ疑問符が付く。昨シーズンの彼のフリープログラム《白いカラス》(訳注:バレエダンサーのルドルフ・ヌレーエフの人生を描いた映画のサウンドトラックを使ったプログラム)は、ミハイルにとって大きなプラスをもたらしたし、この事実はあまりにも明白で、彼と彼のコーチ、アレクセイ・ミーシンがオリンピックシーズンにこの作品を残すであろうことを誰も疑わなかった。何故そうならなかったのか、想像することしか出来ないが、しかし、コーチの選択は突然、より使い古された《シンドラーのリスト》(訳注:ニキータ・ミハイロフ振付け)に行き着いたのだ。

その一方で、今回のグランプリ大会は、コリャダーが自分の新しいプログラムに何が良いのかを理解し、もし必要なら早急に取り換える絶好の機会になる。ましてこの方法は、エヴゲーニー・プリューシェンコの時代からミーシンが使って来た手法なのだから。

逆説的だが、ロシアの男子シングルスケートには、オリンピック好成績へのチャンスがあまり無いことで、この種目はナショナルチームメンバー争いの段階が非常に面白くなるかもしれない。:ダニエリャン、サマーリンの他にヨーロッパチャンピオンのドミートリー・アリーエフが戦線に復帰した。この男子集団の中でコリャダーがリーダーシップを維持することは、羽生がチェンに勝利することよりも簡単だと言うとしたら、それは全く事実では無い。

  1. 2021/07/04(日) 19:55:01|
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