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あれこれ

2015/12/16 羽生結弦の記録の解剖。ISUは判定システムを変えるかもしれない

http://www.sovsport.ru/gazeta/article-item/867814

2015/12/16 記録の解剖。ISUはフィギュアスケート判定システムを変えるかもしれない

====ここ四日間くらいに、この記事から抜粋したものを細切れに掲載させて頂きましたが、記事全部をまとめました。長くてすみませんが====

ISUシングル、ペアスケート技術委員会委員長アレクサンドル・ラケールニクは、Sovsport.ru解説者アンドレイ・シモネンコとのインタビューで、日本のフィギュアスケーター羽生結弦の素晴らしい滑りが、現行判定システムにどのような変更をもたらす可能性があるかについて語った。羽生は、長野でのグランプリ大会とバルセロナでのグランプリファイナルで、現行ジャッジシステムによって、以前では考えられなかったような記録的点数を獲得した。ラケールニクはまず初めに、グランプリファイナルでの羽生の演技の点数がどのようにしてそうなったかについて、ショートプログラムを例にとってエレメントごとに分析し説明した。

「フィギュアスケーターのパフォーマンスの技術点がどのように決められるのかを思い出してみよう」。 — ラケールニクは始めた。「技術点は、コンピューターに入力されているエレメンツの基礎点から得られる。それぞれのエレメントの基礎点は、その実行の質を考慮してジャッジたちによって増やされたり、減らされたりする。この補正をGOE(Grade of Execution)と呼ぶ。ジャッジたちは各エレメントに−3から+3までの評価点をつけるが、最大数と最小数は切り捨てられ、残りの点数の平均値が算定される。

ショートプログラムの最初に羽生は四回転サルコウをやった。この基礎点は10.50だ。このジャンプ実行の質をジャッジたちは実質、最大限の評点をつけた。彼は一つの+2を付けられたが、これは切り捨てられた。残りは全て+3だった。こうして彼はこのジャンプで13.50ポイントを得た。

次のエレメント — 四回転トウループ-三回転トウループのコンビネーションジャンプは基礎点が14.60ポイント。羽生は再び最大限のGOEを得ている — 一つの評点は+2だったが、これは算入されず、残りは+3だった。

次にフライングキャメルスピンに行く。ここでの基礎点はこのエレメントの難度レベルにより左右される。難度レベルは、決められた基準によってテクニカル班が決定する。このエレメントの実行で羽生は、最大限の難易度レベル4と評価された。その基礎点は3.20。GOEではほぼ半分ずつ、+2と+3が付いた。この場合(一つの+3と一つの+2を切り捨てて)平均のGOE(2.57)に係数0.5(この係数は、エレメントの基礎点の大きさに左右される — Sovsport編集部注)を掛ける。1.29ポイントを得た。

アクセルジャンプは、プログラム後半に実行されたため、基礎点(8.50)に10%のボーナスが加算された(9.35)。GOEは2.71。これは非常に高い得点だ。

次のエレメント、足替えシットスピンは最大限の難易度レベル4。基礎点3.0。GOEは全て+3と+2だから、この+2も一つ入れて残りの+3の6つとで平均を出す。その算数の後係数0.5を掛けると、1.43。それを足して4.43ポイントとなる。

その後はステップシークエンスで、羽生のそれはレベル3。もし、彼がこの記録に上乗せしたいのなら、最大限のレベル4のステップシークエンスに挑戦することは出来る。ついでだが長野のNHKトロフィーでは、彼はこのレベル4を得た。ここでのステップシークエンスの基礎点は、3.30。GOEで彼が得たのは、一つの+2と残り全ては+3。+2は切り捨てられ、平均点3は係数0.5を掛けて1.50となった。計4.80。

最後のエレメントは、3つのポジションのコンビネーションスピンでレベル4。基礎点3.50。質はGOE平均に0.5を掛けて最大限に近い1.43。計4.93。

結果として、バルセロナのショートプログラムにおいて羽生はプログラムエレメンツ(技術点)で61.81ポイントを獲得した。この点数を超えるのは限りなく難しい。エレメンツの難度を上げることは出来る。しかし、どのようにして? 彼にはトウループとサルコウという二つの四回転ジャンプがもう入っている。もっと難しい四回転 — 例えば、中国のジン・ボーヤンがやっているようなルッツ — に挑戦するかもしれない。あるいは、ステップシークエンスのレベルを上げる — レベル3から最高のレベル4に — かもしれない。

エレメンツ実行の質(GOE)は、既に至る所で実質限界値(+3)が付けられている。それ以上は、全てを+3のみにすることだが、それは多分非常に現実的とは言えないだろう。それに、もしそのようなことが起こったとしても、この点数(61.81)にそれ程多くの上乗せとはならない。日本の大会では59.44だった。

プログラムの5コンポーネンツ(スケーティングスキル、つなぎのステップ、動作・身のこなし、振付け、曲の解釈)は、10点満点で評価される。それぞれのジャッジが採点し、最大と最小の点数が切り捨てられてから、平均点が算定される。最大で10.0になる可能性がある。羽生はファイブコンポーネンツでそれぞれ、9.71、9.61、10.00、9.93、9.89ポイントを得た。合計で49.14ポイントだ。エレメンツ(技術点)では、難易度を高めることが出来るから理論的最大値は存在しないが、ショートプログラムのコンポーネンツ得点の最大値は50ポイントだ。

羽生のフリープログラムにおいても、実質的にショートと同様だった。ただエレメンツが多くなり、7つから13になる。羽生は3つの四回転ジャンプ、2つのトリプルアクセルをやっている。そして5つのジャンプエレメンツはプログラム後半にやるので、そのそれぞれのジャンプに10%の割増ポイントが与えられる。ジャンプ以外のエレメンツの難易度レベルは、ステップシークエンスがレベル3だった以外は全てが最高のレベル4だった。GOEに関して言えば、さあ、掛け算してみよう。13エレメンツ×9人のジャッジ=117個の評点だ。この117個の評点の内、羽生の場合、+1が五つだけで、あとの残りは全て+2か+3だったのだ。

フリープログラムの合計技術点(120.92)にさらに上乗せすることは非常に難しいだろう。日本のグランプリ大会では素晴らしい滑りの後、彼が得たのは118.87ポイントだった。この差異はほんの小さなもので、単に審判団が少しだけ優しい人たちが揃ったか、少しだけ厳しい人たちが揃ったかによるかもしれない。ちなみに、若干のジャッジたちには、結弦は日本での方がより霊感に満ちて滑ったと思われている」。

—あなたの考えでは、羽生はどのようにしたらプリープログラムの点数を上げられると思いますか?

「もしかしたら、彼は2つの四回転トウループと1つの四回転サルコウではなく、2つの四回転サルコウと2つの四回転トウループに挑戦するかもしれない。しかし、実践上120ポイントは、実質マックスだ。同様にコンポーネンツに関しても、それらはオール10点にとても近いし、フリープログラムで彼が得た219.48点以上を得ることが出来るのかどうか、私には確信がない。見てみよう — 羽生は卓越したアスリートだし、彼がコンディションを整えた時には奇跡を起こすことが出来るのだから」。

—ジャッジたちがつける最大限のGOE(+3)をどのように理解すべきなのでしょう — それは、そのエレメント実行の理想形と言えるのですか?

「理想形ではない。これは人間であって、マシンではない。これはジャッジたちが最大限の点数で評価したということだ。学校の試験でも5をもらうのは一人の学生ではない。数名はいるかもしれない。現時点では+3よりも上の点数は存在しない。事実上羽生は全てのエレメンツで最大限を得たのだ。−3から+3までの7段階評価のなかで、われわれもこのスケールは少し小さいのではないかと考えている。選手たちの差異をはっきりさせ、彼らを滑りの質で区別するために、将来においてこのスケールを10段階まで増やすかもしれない。+4、あるいはもしかして+5が現れるだろう。そのような話は出ている。しかしそのような変更があるかもしれないのは、早くて2018年だ。それより前にはないだろう」。

—コンポーネンツの上限は現在10ポイントですが、それを増やす可能性はありますか?

「私はむしろ別のことを言いたい。私たちはこのコンポーネンツで非常に高くよじ登ってしまった。だって羽生の10点というのは、他の選手たちに多くを与えた結果なのだ。私たちはプログラムコンポーネンツの評定で少しゆるくなった。難しいエレメンツを含めて、エレメンツを悪くなく遂行したけれども、プログラム構成や音楽解釈の観点からは何ら傑出したものが見られなかった選手たちを見つけることが出来る。それにもかかわらず彼らはコンポーネンツで8点以上、あるいは9点以上獲得している。もちろん彼らの後、羽生が登場すれば、われわれは10点のなかに入り込む。だから私の見方では、コンポーネンツに関しては、もしわれわれが彼らの評点の問題に若干厳しくアプローチして行けば、『羽生問題』はわれわれには無いのだ。

—ジャッジたちは、理念上コンポーネンツの5つの基準のそれぞれを個々に採点しなければならない訳ですが、時々、「病院の平均体温」の統計みたいに、あまり意味のない数字でコンポーネンツを採点しているように感じることがあるのですが。

「コンポーネンツは5つだ。それぞれのコンポーネンツの評価の際には、一定の数の判定項目を考慮しなければならない。その数はさまざまだが、仮に平均で、一つのコンポーネントに6個の判定項目があるとしよう。全部で30項目だ。人間の脳は一度にこんなに多くのパラメーターの評価を果たして出来るのだろうか? 私はある研究で読んだのだが、脳が一度に評価出来るパラメーターの最大限は19だと書かれていた。ゆえに、ジャッジたちの前にあまり現実的ではない課題が提起される時、彼らは、最も抵抗の少ない道を進み始める。何らかの平均的点数を最初に付けて、こちらのコンポーネントではそれよりも少し高いだとか、あちらのコンポーネントではそれよりも少し低いだとか・・・コンポーネント間の差異が非常に大きいこともあり得るけれども。コンポーネンツの判定は難しいし、これに携わって非常に多くの経験を積んだ人間として、ジャッジが直面している問題を理解していると言うことは出来るのだ」。
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